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アクセンチュア、約5万人を昇進へ 需要低迷で6カ月遅れの実施

インド・EMEA・米州を中心に昇進 業績減速や政治環境の影響も

コンサルティング大手のアクセンチュアは、2025年6月に世界で約5万人の社員を昇進させると明らかにした。コンサルティングサービスへの需要低迷を背景に、当初予定から6カ月遅れての昇進実施となる。

20日付の社内文書によれば、地域別の昇進対象は以下の通り:

  • インド:約1万5000人
  • 欧州・中東・アフリカ(EMEA):約1万1000人
  • 米州:約1万人

これは、同社全従業員の約6%に相当する規模となる。

アクセンチュアは、新型コロナ禍での旺盛な需要に対応すべく採用を拡大していたが、近年の業績減速を受けて2023年から1万9000人の人員削減を実施。今回の昇進は、需要鈍化への対応として先送りされていたもの。

また、同社は顧客企業の支出抑制や政治的な環境変化にも直面している。特に、米国ではトランプ前大統領が復権を目指す中、政府契約の監視が強化されており、アクセンチュアもその影響を受けている。トランプ氏の方針に沿い、同社はこれまで掲げていた多様性・公平性・包摂性(DEI)目標を取り下げた。

社内文書では「世界の経済および地政学的状況において、不確実性が一層高まっている」との見解も示された。アクセンチュアは本件に関する外部からのコメント要請には応じていない。

引用元記事:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-21/SWLT49DWRGG000